massage side-bw
拍手に使ってたSSは全部で4編。
冒頭アクションからのリアクション違いで作ったんですが、楽しかったです♪
わたし自身なんでもおいしくいただく人なんで、書いてるものもフレキシブルといいますか……w
燈可奈も可奈燈も大好物です!(断言)
そんなわけで2編目。↓
「massage side-bw」
「燈馬君、肩揉んであげようか?」
「……は?」
「どういう風の吹き回しですか?」
「別に深い意味はないよ。凝ってるんじゃないかなーって思っただけだって」
---------------------------------------------------
「……じゃあ、お願いします」
折角の可奈の厚意を、受けることにする。
実際の所、首周りが固まっている感じがする。ずっと本を同じ姿勢で読んでいたからだろうか。
「かしこまり!」
笑顔で、可奈が答える。
あまりに嬉しそうに言うものだから、ついつい想も破顔する。
「上手いモンですね」
「でしょ? 父さんに頼まれてよくやってるから。しっかし……硬いわね。頭痛くならない?」
ぐいぐい、とかなり力を入れて押されているけれど、なかなか上手く指が入らないらしい。首周りが特に硬いらしく、苦戦している気配が受ける側からでも感じられる。
自分では、そう凝っている感じはないのだけれど。
凝り固まりすぎて麻痺してしまっているのだろうか。
「そうですか?」
首をかしげながらマッサージをする可奈を、見上げる。
ぽすん、と何かに頭が当たり、至近距離に顔を見つける。
一生懸命な表情が可愛いなぁ、とか暢気に思う。
「き、急に上向かないでよっ」
可奈はあまりにもビックリしたのか、真っ赤になりながらすごい勢いで後ずさった。
……まぁ、びっくりしただけではなさそうだけれど。
「すみません」
素直に、驚かせてしまったことに謝る。
「こ、香坂たちにもやってあげたんだけどさ。やっぱり女の子と男の人って堅さが違うんだよね。どんなに凝ってるーっていっても、女の子の方が柔らかくてさっ」
可奈は自分の気持ちを落ち着けたいのか、手を動かしながら他愛も無いことを喋る。
早口で声も上擦っている。
「そういうものなんですか?」
「うん、触った感じがね」
うん、うん、とすごい勢いで首を振っている、ようだ。
相当動揺しているらしい。
「じゃあ、交代しましょうか」
振り返り、にっこりと想が微笑む。
突然の申し出に、可奈は面食らう。
「え?……い、いや、私は別に肩こりないし」
「いえいえ、今のでだいぶ疲れたんじゃないですか?」
気持ちがまだ落ち着かず、一杯一杯になっている状態だ。
顔とか、いろいろ見られたくないんだけど、と心の中で嘯きながら下を向く。
「疲れてないし……」
ぼそっと言った一言は、聞かなかったフリをする。
「まぁ、座ってください」
複雑な顔をする彼女の背を、そっと押す。
まだ赤みが収まらない頬を、背中から眺める。
うん。
どうしよう。
水原さん、可愛い。
「……何緊張してるんですか」
緊張しているのか、警戒しているのか。
後ろから眺めているだけでも解るくらい、肩が硬直している。
「別に肩揉むだけでほかの事しませんよ」
普通に考えて、異性から肩を揉まれるなんて行為、緊張するに決まっている。
少なからず、自分だって受けているときに落ち着かなかった。
少しは自覚をしてくれないと、困る。
無防備に見える細い首元に、手を掛ける。
びくりと反応する姿が、普段より小さく見える。
シャツ越しでも伝わる熱に、自らもどきどきしてくる。
水原さんも、僕の肩に触ったときは、こんな思いをしたんだろうか?
そう考えると、なんだか嬉しくなる。
自分が押されて心地いいと思う箇所、鎖骨と肩の骨が交わる辺りに力を入れてみる。
なるほど、可奈の言っていた通り、自分で触っている感覚とは違いやすやすと指が入る気がする。
「本当だ、自分の肩より、随分と柔らかいものなんですね」
男性と女性じゃ筋肉の付き方も違いますけど質も違うんですかね?とか喋りながら、おっかなびっくり触る指がくすぐったい。
可奈は笑い声が上がりそうになるのを必死で抑える。
「だから凝ってないって、超くすぐったいんだからやめてよ!」
もうくすぐったいやら恥ずかしいやらで、泣きそう。
頭の中がぐちゃぐちゃだ。
「そうなんですか?」
「そうなの!……っ!」
急に強く肩を押され、思わず息が詰まる。
詰まっただけなのだが、可奈にはどことなく違う色の孕んだ呻きに聞こえた。
なんて声出してんだ自分。
なんて声出させてんだ燈馬君。
「いい加減にしろー!」
可奈は泣き叫びながら思い切りよく頭突きを放った。
冒頭アクションからのリアクション違いで作ったんですが、楽しかったです♪
わたし自身なんでもおいしくいただく人なんで、書いてるものもフレキシブルといいますか……w
燈可奈も可奈燈も大好物です!(断言)
そんなわけで2編目。↓
「massage side-bw」
「燈馬君、肩揉んであげようか?」
「……は?」
「どういう風の吹き回しですか?」
「別に深い意味はないよ。凝ってるんじゃないかなーって思っただけだって」
---------------------------------------------------
「……じゃあ、お願いします」
折角の可奈の厚意を、受けることにする。
実際の所、首周りが固まっている感じがする。ずっと本を同じ姿勢で読んでいたからだろうか。
「かしこまり!」
笑顔で、可奈が答える。
あまりに嬉しそうに言うものだから、ついつい想も破顔する。
「上手いモンですね」
「でしょ? 父さんに頼まれてよくやってるから。しっかし……硬いわね。頭痛くならない?」
ぐいぐい、とかなり力を入れて押されているけれど、なかなか上手く指が入らないらしい。首周りが特に硬いらしく、苦戦している気配が受ける側からでも感じられる。
自分では、そう凝っている感じはないのだけれど。
凝り固まりすぎて麻痺してしまっているのだろうか。
「そうですか?」
首をかしげながらマッサージをする可奈を、見上げる。
ぽすん、と何かに頭が当たり、至近距離に顔を見つける。
一生懸命な表情が可愛いなぁ、とか暢気に思う。
「き、急に上向かないでよっ」
可奈はあまりにもビックリしたのか、真っ赤になりながらすごい勢いで後ずさった。
……まぁ、びっくりしただけではなさそうだけれど。
「すみません」
素直に、驚かせてしまったことに謝る。
「こ、香坂たちにもやってあげたんだけどさ。やっぱり女の子と男の人って堅さが違うんだよね。どんなに凝ってるーっていっても、女の子の方が柔らかくてさっ」
可奈は自分の気持ちを落ち着けたいのか、手を動かしながら他愛も無いことを喋る。
早口で声も上擦っている。
「そういうものなんですか?」
「うん、触った感じがね」
うん、うん、とすごい勢いで首を振っている、ようだ。
相当動揺しているらしい。
「じゃあ、交代しましょうか」
振り返り、にっこりと想が微笑む。
突然の申し出に、可奈は面食らう。
「え?……い、いや、私は別に肩こりないし」
「いえいえ、今のでだいぶ疲れたんじゃないですか?」
気持ちがまだ落ち着かず、一杯一杯になっている状態だ。
顔とか、いろいろ見られたくないんだけど、と心の中で嘯きながら下を向く。
「疲れてないし……」
ぼそっと言った一言は、聞かなかったフリをする。
「まぁ、座ってください」
複雑な顔をする彼女の背を、そっと押す。
まだ赤みが収まらない頬を、背中から眺める。
うん。
どうしよう。
水原さん、可愛い。
「……何緊張してるんですか」
緊張しているのか、警戒しているのか。
後ろから眺めているだけでも解るくらい、肩が硬直している。
「別に肩揉むだけでほかの事しませんよ」
普通に考えて、異性から肩を揉まれるなんて行為、緊張するに決まっている。
少なからず、自分だって受けているときに落ち着かなかった。
少しは自覚をしてくれないと、困る。
無防備に見える細い首元に、手を掛ける。
びくりと反応する姿が、普段より小さく見える。
シャツ越しでも伝わる熱に、自らもどきどきしてくる。
水原さんも、僕の肩に触ったときは、こんな思いをしたんだろうか?
そう考えると、なんだか嬉しくなる。
自分が押されて心地いいと思う箇所、鎖骨と肩の骨が交わる辺りに力を入れてみる。
なるほど、可奈の言っていた通り、自分で触っている感覚とは違いやすやすと指が入る気がする。
「本当だ、自分の肩より、随分と柔らかいものなんですね」
男性と女性じゃ筋肉の付き方も違いますけど質も違うんですかね?とか喋りながら、おっかなびっくり触る指がくすぐったい。
可奈は笑い声が上がりそうになるのを必死で抑える。
「だから凝ってないって、超くすぐったいんだからやめてよ!」
もうくすぐったいやら恥ずかしいやらで、泣きそう。
頭の中がぐちゃぐちゃだ。
「そうなんですか?」
「そうなの!……っ!」
急に強く肩を押され、思わず息が詰まる。
詰まっただけなのだが、可奈にはどことなく違う色の孕んだ呻きに聞こえた。
なんて声出してんだ自分。
なんて声出させてんだ燈馬君。
「いい加減にしろー!」
可奈は泣き叫びながら思い切りよく頭突きを放った。
■攻めっ気燈馬君といじられ可奈ちゃんでした■
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