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140字SSその2。

狭い範囲で考える頭の体操と化してます。
どれだけ燈可奈感を出せるか、自らと勝負!





『頑なに拒む両手』

絶対見るなと両手で顔を覆っているのを無理矢理に開こうとする。
隠さなくても耳まで赤いのは丸分かりなのに何が恥ずかしいのだろう。

泣きそうな双眸がこちらを睨む。
「照れ顔を見られるのが恥ずかしいんじゃなくて照れてる事を知られるのが恥ずかしいんだよ、それくらい解れよ!」
と頭を叩かれ成程と思う。


『足して割って、ちょうど』

「燈馬君の頭と私の運動神経、たして割ったら丁度いいのに」
そう呟いたらそれは違いますよ、と返された。
「他人より長けてる物を足して割ったら凡人じゃないですか。それよりも足りない所を補え合える、その方がずっと素敵じゃないですか?」

そう言って貰えるなら、この無駄に良すぎる運動神経も、悪くない。


『甘やかせる権利』

煌々と手元と顔だけパソコンに照らされているのを、灯りをつけて霧散させる。
それでも顔を上げないから、覗き込んでよう、と微笑む。
「食事の支度すっから呼んだら来てよ」
と言うと、
「いつもすみません」
と申し訳なさそうに言われる。

とんでもない。

料理も、世話も、誰にも譲りたくはない、私だけの特権だ。



『ゲームを始めようか』

仕切り直しと言われるのは何度目か。
今までの分の罰上乗せね、と謎ルールを添えてパラパラとカードを配る可奈の手を見る。
これで最後ですよと言うのも何度目か。

嵩んだ罰は途方もない。
手持ちを揃えて前を見る。

次勝ったら身体で払ってくださいね、と言うと肩が跳ねる。


さぁ、どう料理してくれようか。


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