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縺れた糸の解き方の途中経過とか燈馬君視点とか。 ※内容変更

 解き方、もう迷走してて泣きたい……
 一旦投げちゃって、もうすこし練り直そうかなぁ……って気になってきました。
 燈馬君視点も書きたいなぁとか思ってしまい。
 ……燈馬君が掴めないんですもの。

 この話の燈馬君、乙女だよなぁ、なんでだ? 



 とりあえず、まとまったブロックが出来てるので唐突ですが。
 続きの流れの途中なんですけれど間持たせ程度に。


追記:2013/09/27
   終わらせるぞ!という決意表明のため、
   優ちゃんとの会話のブロックの上(後編の冒頭)と燈馬君視点の話を
   未完成ですが晒します。記事タイトルも変更しました。
   恥ずかしさから逃げ回っても、仕方ない、仕方がないんだ……(爆)


◇◇◇◇
 ここから先の話は蛇足だ。

 だって、物語の王子様とお姫様は結ばれたらその日から末永く幸せに暮らすもんだし、ヒーローもヒロインも、思いが通じてハッピーエンド。

 物語の上では、結ばれるまでの紆余曲折が大事なのであって、”結ばれて”、”幸せになりました”、の間にあるどたばたとした、形式ばったものなんて、生々しすぎて興味が持てない。




 だから、ここから先は、蛇足。

 生々しく、生きてるが故の、大事な、大事なプロセスであり、蛇足だ。
◇◇◇◇
 家に帰った私は、とりあえず、父さん母さんに誠心誠意謝った。
 何を将来したいか、何を学びたいかという具体的なプランなんてなくて。
 とりあえず大学くらいは入っておきなさいと2人の薦めに身を任せるような形で、自分の身の丈にあった大学を選び、もう受験までしてしまった。
 結果待ちとはいえ、その費用だってばかにならない。
 それを、水泡に帰そうというのだ。

 「理由は?」
 難しい顔で父さんが訊く。
 最もだ。
 理由もなしに、進学を蹴るバカはそうそういない。
 燈馬君と結婚して一緒にアメリカに行きたい、なんて言ったらどう思われるか。
 きっと反対されるだろうなぁ。
 色ボケしてるんじゃないとか怒られそう。
 ぐるぐるぐるぐる考えていると、ピンポン、と呼び鈴が鳴った。


 来客は、燈馬君だった。
 本来なら、一緒に家に来て父さんに報告をしよう、という話になっていたんだけれど。
 燈馬君のご両親に電話で連絡を取ったら、なんだか電話の向こう側がてんやわんやになってしまって収集つかない感じがしたので、先に私だけ帰ってきてしまった。
 それで、良心の呵責に苛まれて、ちょっとフライング気味に話を始めてしまった、というのが現状だ。

 げっそりした顔で玄関を上がる姿を見て、電話はどうなったのかはなんとなく察した。
 ご両親は想像の斜め上を行く人物だと、燈馬君にも、優ちゃんにも聞いたことがある。
 相当なムチャ振りをしたんだろうなぁ、と想像できる。


 「夜遅くになりますが、うちの両親がご挨拶に伺うそうです」

 「そりゃまた、急だね」

 「お礼が言いたいそうです。 僕がずっとお世話になっていた事と……それから」
 言いかけて、ごくり、と唾を飲み込む音がここまで聞こえる。



 「可奈さんと結婚したいんです。結婚して、アメリカへ渡りたいんです。……許していただけますか?」


 「……そいつも、また急だな……」

 「まぁ、そんな事だろうとは思ってましたよ」

 「可奈が大学行くの辞める!なんて急に言い出すんですもの」
 ばっと横を見られる。
 申し訳なく、手を合わせる。


 「大学は、入っておいて休学にすればいい、ってさっき話しましたよね」
 「いや、だってさぁ。結局行かなかったら勿体無いし」
 「なんにせよ、学ぶこと自体は悪いことじゃありません。お金だって僕が払いますし、途中で転科したっていいんですから」
 「えー、燈馬君、私が大学行くために日本に戻っても平気なの?」
 「それは……」
 ごほん、と父さんの咳払いで場が静まる。
 もう渡米するの前提で話をする私たちも、我に返って気まずい思いになる。
 物言いたげな、鋭い目が怖い。
 取調べされてる犯人も、こんな心持ちになるんだろうか。

 「とりあえず」
 しんと静まった客間に、重々しく父さんの声が響く。
 「この先の話をしようか」



 「俺は、燈馬君なら可奈を任せられると思っている」

 「でも、可奈はその覚悟があるのか?」

 「お前の性格もよく解っている。どこに出したって恥ずかしくない、強い精神力とタフさと、柔軟さを持ってる。だが、生活の基盤はガラリと変わる。治安だって空気だって、食べるものも違う。」

 「お前は、そんな中でやっていけるのか?」

 「大丈夫、出来る」

 「だって、父さんの子だよ」




 「……そうか」

 「俺から、逆に頼む。可奈を幸せにしてやってくれ」

 「見ての通りのガサツで、男勝りで、女らしさのかけらも無い娘だ」
 ちょっと、自分の娘にそこまで言うか?!
 立ち上がりかけて燈馬君が止める。
 「そんなことないです。可奈さんは素敵な女性です。それはずっとそばで見ていて知っています」
 歯が浮く、というのはこういうことか、と自覚する。
 言って、にっこり笑う燈馬君を、見るのも恥ずかしい。
 手当たり次第に物を投げたい。
 投げたい気持ちをぐっと我慢する。
 でもでも。
 この衝動をどうしてくれようか。
 ぶるぶる震える手に、そっと手が重ねられる。
 



 ※セリフの間を埋めるので、内容が変わる可能性アリ。

 ☆絶賛煮詰まり中。☆


 親同士で話がしたいと、当事者揃って客間から追い出された。
 えええぇぇぇ、そういうものなの?!と、しばし、思考が停止する。
 お茶を持って閉じられた襖の中に入ろうとする母さんを呼び止めてどういうこと?と問おうとすると、とりあえず可奈の部屋で待ってたら?と微笑まれ。
 ……釈然としないまま、とりあえず二人と二階に上がる。 
 優ちゃんは心底疲れた顔をしていた。 いきなり早朝に起こされて、訳もわからず連れて来られたんだから仕方がない。
 大丈夫?と声をかけると、力なく笑い、手を上げた。
 「なんとか……まだ眠いんだけど」
 何かあったの?と問われ、どう答えたもんか、と思案する。
 直接面と向かって報告するにはまだ心の準備が整っていない。
 プロポーズされたのもつい先ほどで、答えたのも、同時刻だ。
 正直、父さんに報告するんだって心の葛藤があった。
 なにせ、展開が急だ。
 急すぎる。
 
 燈馬君に目配せすると、うん、と一つ頷いた。
 燈馬君から、言ってくれるらしい。
 「」

 優ちゃんが瞬きをする。
 2度、3度。
 答えを反芻して、理解したのか。
 驚いた顔から、くるくると表情を変える。
 真っ赤になったり笑顔になったり。
 「なになに、えー! 何があったの? すごい急じゃない!! まさか可奈、に」
 身を乗り出して早口に言う彼女の、その言葉が何となくきわどい単語になりそうだなと察して口を塞ぐ。
 「ないない、そういうの一切してないから!」
 燈馬君がそういうタイプに見える? と訊くと、想は意外と手が早そうだけどなぁ、と思案してる。
 実の妹に全然信用されてないぞ、どうすんだよ燈馬君!
 横目で見ると、明らかに苦笑している。目は、笑っていない。
 ……いいの? これで?
 「ホントに? キスもハグもなし?」
 首を傾げながら、優ちゃんは、燈馬君と私を見比べる。
 燈馬君は涼しい顔をしている。
 対する私は。
 数時間前の状態を思い出し、頭に血が上りそうになるのをぐっと堪える。
 実際、そういう行為に及んだのはあれが初めてだった。
 「……手もろくに握ってないわよ」
 一日前までは、と心の中で付け加える。
 実に健全な交際だったわよね?と傍らに目で訴える。
 うんうん、と同意するように頷かれるを見る。
 優ちゃんは不満げだ。
 「ぇえ~……それはそれで、問題じゃないの?」
 可奈はそれでいいの?と訊き返される。
 なんでそこで私に訊くの?
 「だって大事だよ相性とか」
 何の、と問おうとして、なんだか不穏な空気を感じて止めた。
 というか、燈馬君が今度は優ちゃんの口を押さえた。
 それだけで、何か、察した気がする。

 うん、問わなくてよかったんだよね?





★以下、断片断片ラストのみ上がり。★



絡まる糸の解き方。燈馬君視点









 どうして、僕は。
 こんなに胸が痛いのだろうか。

 どうして、涙が溢れてくるのだろうか。
 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

解けない命題の、立証方法

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



 嗚咽なのか、呼吸なのか。
 どちらともつかない、激しい吐息をぐっと飲み干す。
 まるでそれは棘のようで。
 喉元につかえて、嚥下できない。
 

 隠れるように、非常階段の裏、暗いコンクリートの壁の陰に座り込む。
 乱れる呼吸が苦しくて、何より、胸がずきりずきりと痛んで。
 痛みに対しての反応なのか、涙で視界が滲んてくる。
 何故、こんなにも胸が痛いのか。

 それは、多分。
 水原さんのことが、好きだからだ。
 好きだから、傷つけたくないから。
 この、好きという感情を手放さなければいけない。

 その事実を認めたくなくて。
 体が、体中がそれを、否定している。

 
 いつから僕は、こんなに非論理的な行動をとるようになったのだろう。
 いや、そもそも人は、論理だけでは動かない。
 支配できるのは、機械だけだ。
 それなら、この感情は、この反応は、正常ということだ。
 身を切られるようなこの、痛みは。

 誰しも、経験するものなのだろうか。







 多分、あれは、拒絶されたのだ。
 明確な、拒絶だった。
 他者が踏み込んではいけない、その一線を、テリトリーを、守る行為。 
 ごめん、と謝ってはいたけれど。
 その声は、震えていた。
 怖い、とぽつりと呟いて。
 
 その一線を越えようとしたのは、自分自身だ。
 そのせいで、水原さんを不安にさせ、傷つけた。
 
 もう。
 水原さんのあんな怯えた顔は、見たくない。

 だから、この結果は当然の報いだ。
 甘んじて、受ける。




☆中略☆



 この荷物が、片付いたら。
 この部屋とも、お別れ。

 ここは、あまりにも水原さんとの思い出が多すぎて。
 全てが心に陰を落とす。
 本当は、全てを置いたまま、そのまま逃げてしまいたい位だ。
 けれど。





 言い訳を作って、「物」を持っていくのは、未練だ。
 「風景」でなく、「物」であれば。
 特別な思い入れなど持たないで連れて行けるのではないかと。
 ……そんなはずはない、と自分でも理解している。
 多分、なんの関係もない物体でも、自分の頭の中では。
 こじつけて。
 むざむざと。
 胸の傷をこじ開けて、切り刻むのは目に見えているのに。


 それでも、手放せない。
 捨てられない。
 この想いは、何なのだろう。
 捨てなければいけないものなんて解っている。
 解りきっている。


 想いも、それが縋っている物さえも捨てられないなんて馬鹿げている。
 理屈じゃない。
 これは、



☆以下未完☆



 胸の痛くなる描写が、なかなかうまく書けないです……
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