化学変化とその構造式 ② (想可奈)
拍手ありがとうございます!
勢いだけで走ってきちゃいましたけど(汗)
物書きリハビリがてら、頑張ります!
『ピンチな状況で5つのお題』から、2つ目です
長いので下のリンクからどうぞ。↓
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楽しませてもらってます。
なんて言われたら意地でも寝顔を見せられない。
変な寝言でも言っているのか、よだれを垂らして寝てるのか、そのへんなんだと思うけど。多分。
……それなら、その場で笑い飛ばしてくれればいいのに。
可奈は心の中で一人ごちる。
そしたらその場限りで事が済み(もちろん実力行使的な意味で)、こんなにもやもやしないのにな。
燈馬に目をやると、窓の外をぼんやり眺め、手の中でシャープペンをくるくる弄んでいる。
さっき言ってた事なんて、何とも思ってない様子だ。
こっちは意味深な発言にいろいろ考えさせられてると言うのに。
何だか腹がたつ。
消しゴムのカスでも飛ばしてやろうかと視線を手元に移す瞬間、燈馬と目が合った。
視界の端で確認したが、急だったので目を逸らした様な形になる。
やば。
気づかれたか。
ちらっと視線を彼に戻すと、まだ彼はこちらを見ていた。
あいつは超能力者か!
こんなに見られてたらチョッカイ出せないじゃないか。
感じる視線に重い気持ちになる。
こっちを見てるのはほんの数秒だろう、ガマンガマン。
そう思って耐えていたのだが、30秒経とうとも、5分経とうとも、視線が外れる気配が無かった。
見られてると意識すると、流石に、息が詰まってくる。
……私が何かしてこないかって見張ってるのかな?
もう、いいよ。
何もしないからもうこっち見んなよ~……。
あまりにも居心地が悪くて、身動きが取れない。
先生の古文を読み上げる声は聞こえてはいるものの、内容なんて頭に入ってこない。
書いているポーズはとっているものの、ノートにはミミズが何匹ものたくっている。
燈馬の視線に、がんじがらめに捕らえられた心地になる。
もー。
絶対殴る。
授業が終わったら絶対殴ってやる!!
可奈はそう心に決めると、チャイムが鳴るのをただひたすらに待ち続けた。
鐘の音が響く。
よし、と視線を上げると、ずっとこちらを見ていた視線と、今度はしっかり交わった。
馬鹿燈馬!と思うのもつかの間。
その表情に、思わず動きが止まった。
……何よ、そんなに嬉しそうな顔しなくたっていいじゃない。
可奈は席を立つと、そのまま燈馬の頭をごちん、と叩いた。
「あんたがじっとこっちを凝視してるからノートとりそこなったじゃない!」
「……叩かないで、先に本題を言ってくれませんか……」
頭を痛そうにさする燈馬を見て、若干溜飲が下がった可奈は、笑みが出る。
「私見てるより、空見てたり寝てるほうが楽しいんじゃないの?」
「そんなことありませんよ」
燈馬は間髪いれずに否定する。
「水原さんを見てるのが楽しいです」
「それは、つまり居眠りしてるところとか、落書きしてるところとか、そういうこと?」
もう一発くらい殴ったってバチは当たらない。
可奈は手をポキポキと鳴らす。
「それもありますけど」
燈馬は微笑みながら言った。
「水原さんの横顔を見てるのが好きなんです」
握りこんだ手が緩む。
そんな表情で、そんなこと言われたら。
私は。
どう返せばいいってんだ!!
再び拳を作りなおし、燈馬の頭を小突く。
「次から、料金取るからね!」
そのまま、振り返らずに席に戻る。
振り返ったら負けだ、負け!!
……あんなこと言われちゃったら。
他の意味に取りようがなくなるじゃない。
なんて言われたら意地でも寝顔を見せられない。
変な寝言でも言っているのか、よだれを垂らして寝てるのか、そのへんなんだと思うけど。多分。
……それなら、その場で笑い飛ばしてくれればいいのに。
可奈は心の中で一人ごちる。
そしたらその場限りで事が済み(もちろん実力行使的な意味で)、こんなにもやもやしないのにな。
燈馬に目をやると、窓の外をぼんやり眺め、手の中でシャープペンをくるくる弄んでいる。
さっき言ってた事なんて、何とも思ってない様子だ。
こっちは意味深な発言にいろいろ考えさせられてると言うのに。
何だか腹がたつ。
消しゴムのカスでも飛ばしてやろうかと視線を手元に移す瞬間、燈馬と目が合った。
視界の端で確認したが、急だったので目を逸らした様な形になる。
やば。
気づかれたか。
ちらっと視線を彼に戻すと、まだ彼はこちらを見ていた。
あいつは超能力者か!
こんなに見られてたらチョッカイ出せないじゃないか。
感じる視線に重い気持ちになる。
こっちを見てるのはほんの数秒だろう、ガマンガマン。
そう思って耐えていたのだが、30秒経とうとも、5分経とうとも、視線が外れる気配が無かった。
見られてると意識すると、流石に、息が詰まってくる。
……私が何かしてこないかって見張ってるのかな?
もう、いいよ。
何もしないからもうこっち見んなよ~……。
あまりにも居心地が悪くて、身動きが取れない。
先生の古文を読み上げる声は聞こえてはいるものの、内容なんて頭に入ってこない。
書いているポーズはとっているものの、ノートにはミミズが何匹ものたくっている。
燈馬の視線に、がんじがらめに捕らえられた心地になる。
もー。
絶対殴る。
授業が終わったら絶対殴ってやる!!
可奈はそう心に決めると、チャイムが鳴るのをただひたすらに待ち続けた。
鐘の音が響く。
よし、と視線を上げると、ずっとこちらを見ていた視線と、今度はしっかり交わった。
馬鹿燈馬!と思うのもつかの間。
その表情に、思わず動きが止まった。
……何よ、そんなに嬉しそうな顔しなくたっていいじゃない。
可奈は席を立つと、そのまま燈馬の頭をごちん、と叩いた。
「あんたがじっとこっちを凝視してるからノートとりそこなったじゃない!」
「……叩かないで、先に本題を言ってくれませんか……」
頭を痛そうにさする燈馬を見て、若干溜飲が下がった可奈は、笑みが出る。
「私見てるより、空見てたり寝てるほうが楽しいんじゃないの?」
「そんなことありませんよ」
燈馬は間髪いれずに否定する。
「水原さんを見てるのが楽しいです」
「それは、つまり居眠りしてるところとか、落書きしてるところとか、そういうこと?」
もう一発くらい殴ったってバチは当たらない。
可奈は手をポキポキと鳴らす。
「それもありますけど」
燈馬は微笑みながら言った。
「水原さんの横顔を見てるのが好きなんです」
握りこんだ手が緩む。
そんな表情で、そんなこと言われたら。
私は。
どう返せばいいってんだ!!
再び拳を作りなおし、燈馬の頭を小突く。
「次から、料金取るからね!」
そのまま、振り返らずに席に戻る。
振り返ったら負けだ、負け!!
……あんなこと言われちゃったら。
他の意味に取りようがなくなるじゃない。
捕まった
『ピンチな状況で5つのお題』
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