「そっちばっかりずるい!…頭なでさせて」(想可奈)
元拍手SSでしたその2。
ちょっと黒い?
いい高さに頭がある。
なでなで……なでなで……
やわらかい手触りに、自然と口が綻んでくる。
なでなで……なでなで……
「いい加減、離してくれませんか?」
想は目を覚まし、隣でしきりに頭を撫でる少女に抗議する。
「あ、燈馬君起きた?」
重いまぶたをあげると、楽しげに鼻歌を歌っていた可奈が映る。
「起きたら隣で燈馬君寝てるんだもん」
そういえば、と思い出す。
一仕事終わって、コーヒーでも入れて可奈と……、と思ったら当人は寝ていて。
あんまりにも気持ちよさそうに眠っているので、起こすのもかわいそうだからとそのままタオルケットをかけて。
自分も隣に座り込んだら、連日の徹夜も手伝って睡魔に襲われて。
可奈はキッチンからコーヒーを入れて持ってくる。
「頭撫でられるの、いやだった?」
「……いえ、気持ちよすぎて熟睡しそうだったので」
香気を心地よく感じ、差し出されたコーヒーカップをありがたく受け取る。
「私も気持ちよかったよ、手触り良くて。なんかネコとか撫でてる感じだった」
これがヒーリング効果ってやつ?と隣に腰を下ろした可奈が笑う。
「そうなんですか?」
「うんうん。人の頭撫でるのが、こんなに癒されるとは思わなかったよー」
……ふーん。
想はその言葉を聞くと、可奈の頭に手を伸ばす。
ふわりとした手触りと、ほのかにいい香りがする。
……確かに。
可奈はいきなり髪に触られると思わなかったのか顔を真っ赤にして身を引く。
「なななななな、何よ!」
「僕も、水原さんで癒されようと思って」
飛び退いて十数センチ離れた距離を、そっとつめる。
水原さんばっかりずるいですよね、と想はにっこり微笑み、手を伸ばす。
可奈は最初びくっと体が跳ねてしまったが、今度は避けようとしなかった。
04. 「そっちばっかりずるい!…頭なでさせて」
恋したくなるお題
http://members2.jcom.home.ne.jp/seiku-hinata/index.html
ちょっと黒い?
いい高さに頭がある。
なでなで……なでなで……
やわらかい手触りに、自然と口が綻んでくる。
なでなで……なでなで……
「いい加減、離してくれませんか?」
想は目を覚まし、隣でしきりに頭を撫でる少女に抗議する。
「あ、燈馬君起きた?」
重いまぶたをあげると、楽しげに鼻歌を歌っていた可奈が映る。
「起きたら隣で燈馬君寝てるんだもん」
そういえば、と思い出す。
一仕事終わって、コーヒーでも入れて可奈と……、と思ったら当人は寝ていて。
あんまりにも気持ちよさそうに眠っているので、起こすのもかわいそうだからとそのままタオルケットをかけて。
自分も隣に座り込んだら、連日の徹夜も手伝って睡魔に襲われて。
可奈はキッチンからコーヒーを入れて持ってくる。
「頭撫でられるの、いやだった?」
「……いえ、気持ちよすぎて熟睡しそうだったので」
香気を心地よく感じ、差し出されたコーヒーカップをありがたく受け取る。
「私も気持ちよかったよ、手触り良くて。なんかネコとか撫でてる感じだった」
これがヒーリング効果ってやつ?と隣に腰を下ろした可奈が笑う。
「そうなんですか?」
「うんうん。人の頭撫でるのが、こんなに癒されるとは思わなかったよー」
……ふーん。
想はその言葉を聞くと、可奈の頭に手を伸ばす。
ふわりとした手触りと、ほのかにいい香りがする。
……確かに。
可奈はいきなり髪に触られると思わなかったのか顔を真っ赤にして身を引く。
「なななななな、何よ!」
「僕も、水原さんで癒されようと思って」
飛び退いて十数センチ離れた距離を、そっとつめる。
水原さんばっかりずるいですよね、と想はにっこり微笑み、手を伸ばす。
可奈は最初びくっと体が跳ねてしまったが、今度は避けようとしなかった。
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