赫傷(想可奈)
赤い三連作その2。
口の中がっつり噛むと痛いよねーという話。(ではない気が)
口内炎はうがい薬を濃い目にして口をすすぎ、最後に水で洗い流す、
という作業を合間合間にやると結構早めに治りますよ、と豆知識置いておきます(何)
とりあえず、あだるてーな感じな展開になっても肉体言語で否定しない可奈ちゃんに違和感ありありなので、過去分も含めて仕分けしました。
□SSがおつきあい未満
■SSがお付き合い前提
黒いほうが、そっち系ですのでそう覚えていただければっ(何
唐突に、ん、とくぐもった声が上がる。
口に手を当て、涙目になる姿に思わず狼狽してしまう。
「どうしました?」
「……噛んだ」
咀嚼したものをなんとか飲み込み、ふにゃぁと間の抜けた声を上げる。
鉄の味が口の中に広がり、痛み通りかなり大きい裂傷を作ってしまった、と自覚する。
どこですか?の問いに、可奈は舌をぺろりと出す。
やや左より、犬歯の辺りに収まっていただろう部分が赤く染まっている。
「これは……深そうですね」
血の滲む傷口が痛々しい。
可奈は舌を出したまま、涙目で頷く。
かすめる程度だったらまだしも、かなり力一杯挟み込んだ感じだった。まだ噛んだときの感覚が生々しく歯に残る。
「口内炎にならなきゃいいけど」
言ったつもりが、実際はにゃ、にゅ、にょ、といった拗音の羅列。傷を避けながらなので、舌足らずな声になる。
自分で聞いていてもなんだか間が抜けていてますます悲しくなる。
「じゃあ消毒しておきますか?」
「消毒なんてできんの?」
薬とか塗ったって、口の中なんだしすぐ流れちゃうだろ、と可奈は嘯くが、いや、こいつのことだからいい方法を知っているのかなと思い直す。
口を開けてください、と促され、あーんと大きく口を開ける。特に気にもとめず、反射的に瞼も閉じた。
が、それは間違いだったと即座に気づく。
頬に手を添えられたかと思うと、そのまま唇を奪われた。驚いて舌を引っ込めたが、時すでに遅く、すぐに探り当てられてしまった。
熱を帯びた舌先はやすやすと見つけられ、その箇所だけを執拗に撫でつけられる。
痛みと別の感覚に翻弄されながら、なんで、と息を付く合間合間に抗議の声を上げるが、消毒です、と怯まない視線で返してくる。
唾液には消毒作用はなく、むしろ細菌が含まれている云々とは、目の前の張本人がついこの前言っていたことだ。
それじゃあ。
今、こうやって傷舐められてるけどこれって消毒でもなんでもなくてキスされ損じゃん!
しかも口の中の細菌が行き交ってるのか、とか情緒のへったくれもねぇこと思いついちゃったじゃないか、ばか燈馬。
さらに抗議をしたい心持ちになったけれど。
まぁいいか、と許容してしまっている部分もあったので。
そのまま、気の済むまで消毒させることにした。
でも、ちゃんと治るまで責任持てよ。
口の中がっつり噛むと痛いよねーという話。(ではない気が)
口内炎はうがい薬を濃い目にして口をすすぎ、最後に水で洗い流す、
という作業を合間合間にやると結構早めに治りますよ、と豆知識置いておきます(何)
とりあえず、あだるてーな感じな展開になっても肉体言語で否定しない可奈ちゃんに違和感ありありなので、過去分も含めて仕分けしました。
□SSがおつきあい未満
■SSがお付き合い前提
黒いほうが、そっち系ですのでそう覚えていただければっ(何
唐突に、ん、とくぐもった声が上がる。
口に手を当て、涙目になる姿に思わず狼狽してしまう。
「どうしました?」
「……噛んだ」
咀嚼したものをなんとか飲み込み、ふにゃぁと間の抜けた声を上げる。
鉄の味が口の中に広がり、痛み通りかなり大きい裂傷を作ってしまった、と自覚する。
どこですか?の問いに、可奈は舌をぺろりと出す。
やや左より、犬歯の辺りに収まっていただろう部分が赤く染まっている。
「これは……深そうですね」
血の滲む傷口が痛々しい。
可奈は舌を出したまま、涙目で頷く。
かすめる程度だったらまだしも、かなり力一杯挟み込んだ感じだった。まだ噛んだときの感覚が生々しく歯に残る。
「口内炎にならなきゃいいけど」
言ったつもりが、実際はにゃ、にゅ、にょ、といった拗音の羅列。傷を避けながらなので、舌足らずな声になる。
自分で聞いていてもなんだか間が抜けていてますます悲しくなる。
「じゃあ消毒しておきますか?」
「消毒なんてできんの?」
薬とか塗ったって、口の中なんだしすぐ流れちゃうだろ、と可奈は嘯くが、いや、こいつのことだからいい方法を知っているのかなと思い直す。
口を開けてください、と促され、あーんと大きく口を開ける。特に気にもとめず、反射的に瞼も閉じた。
が、それは間違いだったと即座に気づく。
頬に手を添えられたかと思うと、そのまま唇を奪われた。驚いて舌を引っ込めたが、時すでに遅く、すぐに探り当てられてしまった。
熱を帯びた舌先はやすやすと見つけられ、その箇所だけを執拗に撫でつけられる。
痛みと別の感覚に翻弄されながら、なんで、と息を付く合間合間に抗議の声を上げるが、消毒です、と怯まない視線で返してくる。
唾液には消毒作用はなく、むしろ細菌が含まれている云々とは、目の前の張本人がついこの前言っていたことだ。
それじゃあ。
今、こうやって傷舐められてるけどこれって消毒でもなんでもなくてキスされ損じゃん!
しかも口の中の細菌が行き交ってるのか、とか情緒のへったくれもねぇこと思いついちゃったじゃないか、ばか燈馬。
さらに抗議をしたい心持ちになったけれど。
まぁいいか、と許容してしまっている部分もあったので。
そのまま、気の済むまで消毒させることにした。
でも、ちゃんと治るまで責任持てよ。
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