あかねいろ。

　昨年の半ばにもう誰も見てないよねぇ、とか言いながらひっそりこっそり更新再開してからもう半年。
　早かったです。
　まさか見に来ていただけてるとは思っていなくて、カウンターも亀の歩みながらちくちくと刻まれていて、嬉しいやら嬉しいやら滾るやら（何

　楽しんでいただけてるといいなぁ、大丈夫かなぁ、と毎回アップするたびにどきどきしておりますが、今年も相変わらずの精神で書いていけたらな、と思います♪

　本年も、宜しくお願い致します。


SSS「元日0時」

　「燈馬君、起きてる？」
　通話ボタンを押すと、答えも待たずに電話の主が語りかける。
　こんな夜中だというのに、声は楽しげだ。
　「こんばんは。起きてなければ出てませんよ」　
　「まぁ、寝てても起きるまでかけるのは変わらないんだけどさぁ」
　言って数秒、無言になる。
　水原さん？と聞き返しても、何も言わず。

　3、2、1、と、背後でついているであろうテレビから、カウントダウンの声だけが聞こえてくる。


　「あけましておめでとう。一番に言いたかったんだ」
　「……あけましておめでとうございます」
　僕も一番に水原さんの声が聞けて嬉しいです、と想が返すと、可奈は明らかに狼狽した声を上げた。