sweet candy
ぎゃー!ホワイトデーです!
なんにもじゅんびしませんでしたぁぁぁ!!
ネタだけちょっとは考えてましたがあわわあわわっ
バレンタインデーのときのような長さのは全然、思いつきませんでしたのでとりあえずっ
もう一個ネタはあるんですが、書けたらUPします。。。
「燈馬君、お返し頂戴」
開かれた手のひらを、ひらり、とこちらに向ける。
「……こういうものって、催促するものですか?」
「だって、お腹すいたんだもんっ」
クッキーだろうが、マシュマロだろうが、キャンディーだろうが、マカロンだろうが、ギモーブだろうが何でもいい。口に入れば、腹に入れば!と言いたげに。
にこにこと他意もなさそうに、水原さんは微笑んだ。
呆れたように、半目で睨む僕なんか全く気にせず。
「食べ物じゃない可能性は考えなかったんですか?」
ごそごそと、鞄を探る。
まさかこのタイミングでとは思わなかったけれど、きちんと準備はしてきている。
「え? 食べ物じゃないってことあんの?」
考えてもみなかった、と首を傾げるそのしぐさに苦笑する。
「バレンタインだって、チョコ以外の物を贈ったりしてる人はいるでしょう?」
「いるけど、やっぱりこういうのって女の子がチョコ渡して、貰った男子は3倍返しっていうのが基本じゃない」
さらりと、怖いことを平気で言う。
水原さんは、僕からのお返しは一体どんなものだと思っているのか。
「で、燈馬君のは物なの? 食べ物なの?」
白と青のストライプの包み紙で綺麗に封がされた箱を差し出すと、水原さんはそっと受け取った。
「食べ物ですよ。れっきとした」
ありがとう、開けるね?というが早いか、くるくると器用に包装を解かれ、中の箱が顔を出す。
「あ♪ キャンディーだ」
期待通りに食べ物が入っていることに喜び。
「いただきますっ」
さっさと、中から一つ取り出して、口に運ぶ。
ころころ口の中で転がしながら、ご満悦だ。
喜んで貰えたようで、選んだ甲斐があったなぁと嬉しく思う。
「水原さん、お返しの品にも意味があることを知ってますか?」
「手作りとか、そういうわけじゃないのに?」
へぇ、と声が上がる。
選ぶほうは面倒くさいだろうねぇ、とまるで他人事のように呟きながら、水原さんは、蓋を閉じたキャンディの箱を、綺麗に畳んだ包装紙と一緒に鞄に詰めた。
流石に一気に全部食べるということはしないだろうとは思っていたけれど。
他意はなかろうが、包装紙まで大事に仕舞い込んでくれるのを見ると、なんだか胸がくすぐったくなる。
その、添えられた意味合いを考えるなら。
「例えばクッキーだと友達という意味だそうです。マシュマロは嫌いという意味になってしまうそうですよ」
水原さんが意味に興味を持ってくれたようなので、続ける。
大事そうに抱えた鞄をちらりと一瞬見て。
「怖いねぇ、たかがお菓子なのに返したものが意思表示になっちゃうなんて」
鞄の上に組まれた手が、胸の前に移動し、うんうんと頷くのを一瞬見て。
「じゃあ、キャンディは?」
その問いが放たれるのを、待っていた。
「なんだと思いますか?」
「えー、クッキーが友達でマシュマロが嫌いなら、もう……」
『好き』という意味しか残ってない。
それに気がついたようで。
水原さんの頬が、急激に、朱に染まった。
「水原さん、食べてくれましたよね? 承諾と受け取っていいですか?」
思わずがりり、と噛み砕いてしまったようで。
そのままもぐもぐばりばりと、眼前の口が動き、ごくりと飲み込むさまを見た。
飲み込んで。
ふぅ、と吐息を足元に溢す。
「……私、そんなの知らないんだけど」
「聞く前に食べちゃいましたから」
「知ってたら食べなかった」
「水原さんは、僕が嫌いですか」
不貞腐れて言う、言葉が詰まった。
視線が、右に、左に、振れる。
口をへの字に曲げたまま。
水原さんは、真っ赤な顔をして。
「ずるい」
と、一言だけ、呟いた。
なんにもじゅんびしませんでしたぁぁぁ!!
ネタだけちょっとは考えてましたがあわわあわわっ
バレンタインデーのときのような長さのは全然、思いつきませんでしたのでとりあえずっ
もう一個ネタはあるんですが、書けたらUPします。。。
「燈馬君、お返し頂戴」
開かれた手のひらを、ひらり、とこちらに向ける。
「……こういうものって、催促するものですか?」
「だって、お腹すいたんだもんっ」
クッキーだろうが、マシュマロだろうが、キャンディーだろうが、マカロンだろうが、ギモーブだろうが何でもいい。口に入れば、腹に入れば!と言いたげに。
にこにこと他意もなさそうに、水原さんは微笑んだ。
呆れたように、半目で睨む僕なんか全く気にせず。
「食べ物じゃない可能性は考えなかったんですか?」
ごそごそと、鞄を探る。
まさかこのタイミングでとは思わなかったけれど、きちんと準備はしてきている。
「え? 食べ物じゃないってことあんの?」
考えてもみなかった、と首を傾げるそのしぐさに苦笑する。
「バレンタインだって、チョコ以外の物を贈ったりしてる人はいるでしょう?」
「いるけど、やっぱりこういうのって女の子がチョコ渡して、貰った男子は3倍返しっていうのが基本じゃない」
さらりと、怖いことを平気で言う。
水原さんは、僕からのお返しは一体どんなものだと思っているのか。
「で、燈馬君のは物なの? 食べ物なの?」
白と青のストライプの包み紙で綺麗に封がされた箱を差し出すと、水原さんはそっと受け取った。
「食べ物ですよ。れっきとした」
ありがとう、開けるね?というが早いか、くるくると器用に包装を解かれ、中の箱が顔を出す。
「あ♪ キャンディーだ」
期待通りに食べ物が入っていることに喜び。
「いただきますっ」
さっさと、中から一つ取り出して、口に運ぶ。
ころころ口の中で転がしながら、ご満悦だ。
喜んで貰えたようで、選んだ甲斐があったなぁと嬉しく思う。
「水原さん、お返しの品にも意味があることを知ってますか?」
「手作りとか、そういうわけじゃないのに?」
へぇ、と声が上がる。
選ぶほうは面倒くさいだろうねぇ、とまるで他人事のように呟きながら、水原さんは、蓋を閉じたキャンディの箱を、綺麗に畳んだ包装紙と一緒に鞄に詰めた。
流石に一気に全部食べるということはしないだろうとは思っていたけれど。
他意はなかろうが、包装紙まで大事に仕舞い込んでくれるのを見ると、なんだか胸がくすぐったくなる。
その、添えられた意味合いを考えるなら。
「例えばクッキーだと友達という意味だそうです。マシュマロは嫌いという意味になってしまうそうですよ」
水原さんが意味に興味を持ってくれたようなので、続ける。
大事そうに抱えた鞄をちらりと一瞬見て。
「怖いねぇ、たかがお菓子なのに返したものが意思表示になっちゃうなんて」
鞄の上に組まれた手が、胸の前に移動し、うんうんと頷くのを一瞬見て。
「じゃあ、キャンディは?」
その問いが放たれるのを、待っていた。
「なんだと思いますか?」
「えー、クッキーが友達でマシュマロが嫌いなら、もう……」
『好き』という意味しか残ってない。
それに気がついたようで。
水原さんの頬が、急激に、朱に染まった。
「水原さん、食べてくれましたよね? 承諾と受け取っていいですか?」
思わずがりり、と噛み砕いてしまったようで。
そのままもぐもぐばりばりと、眼前の口が動き、ごくりと飲み込むさまを見た。
飲み込んで。
ふぅ、と吐息を足元に溢す。
「……私、そんなの知らないんだけど」
「聞く前に食べちゃいましたから」
「知ってたら食べなかった」
「水原さんは、僕が嫌いですか」
不貞腐れて言う、言葉が詰まった。
視線が、右に、左に、振れる。
口をへの字に曲げたまま。
水原さんは、真っ赤な顔をして。
「ずるい」
と、一言だけ、呟いた。
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