名前呼びの距離感。(想可奈)
ちょっと甘めです。
本文以下↓
本文以下↓
「想くん」
本を読んでいる後ろ姿を眺めながら、可奈は名前を読んでみる。
「なんですか可奈さん」
振り返らずに、想は答える。
狼狽える顔をみたくて名前を呼んだのに。
そんな、簡単に切り返されるとこちらが焦る。
名前呼びなんて、なんだか付き合ってるみたいじゃない!
笑ってやろうと思ったのに先の言葉が思い付かず、熱くなった頬を膨らませ、可奈は俯くしかできなかった。
いきなり名前を呼ぶなんて。
心臓が止まるかと思った……
どうせ、水原さんは何も考えずにただのイタズラ心で呼んだんだろうなぁ。
そう思い、想は名前呼びを返した。
なるべく、普段呼ぶような調子で。
緊張してることを悟られないように。
想君。
多分、言った本人は他意はない。
甘く心に余韻を残してるのは、自分が勝手に脳内変換しているからで!
呼んでみようかと思ったことは何度かあったけれど、いつも口にする直前で躊躇っていた。
後ろを振り向くと、可奈は真っ赤な顔で下を向いている。
ああ、意識はしてくれてるのか。
想の胸は自然と踊る。
「……つまんないから呼んだのに。」
ぼそっと絞り出した声で、恨み言のように呟く可奈。
「可奈さんは、僕が名前で呼ばない方がよかったんですか?」
近寄って顔を覗き込むと、潤んだ瞳で見つめ返し、ぐっと息を飲み込んだ。
「……燈馬君の意地悪。」
拗ねた様子で、可奈はそう言うのが精一杯だった。
「なんですか可奈さん」
振り返らずに、想は答える。
狼狽える顔をみたくて名前を呼んだのに。
そんな、簡単に切り返されるとこちらが焦る。
名前呼びなんて、なんだか付き合ってるみたいじゃない!
笑ってやろうと思ったのに先の言葉が思い付かず、熱くなった頬を膨らませ、可奈は俯くしかできなかった。
いきなり名前を呼ぶなんて。
心臓が止まるかと思った……
どうせ、水原さんは何も考えずにただのイタズラ心で呼んだんだろうなぁ。
そう思い、想は名前呼びを返した。
なるべく、普段呼ぶような調子で。
緊張してることを悟られないように。
想君。
多分、言った本人は他意はない。
甘く心に余韻を残してるのは、自分が勝手に脳内変換しているからで!
呼んでみようかと思ったことは何度かあったけれど、いつも口にする直前で躊躇っていた。
後ろを振り向くと、可奈は真っ赤な顔で下を向いている。
ああ、意識はしてくれてるのか。
想の胸は自然と踊る。
「……つまんないから呼んだのに。」
ぼそっと絞り出した声で、恨み言のように呟く可奈。
「可奈さんは、僕が名前で呼ばない方がよかったんですか?」
近寄って顔を覗き込むと、潤んだ瞳で見つめ返し、ぐっと息を飲み込んだ。
「……燈馬君の意地悪。」
拗ねた様子で、可奈はそう言うのが精一杯だった。
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