七夕ですね~
そんなわけで、ちょっとしたものを描いて(書いて)みました。
キリ番の申告もなかったのでついでにということで~。
ヘタレてて何だかなぁって感じですが、
こんなのでもOKっていう猛者がいましたらお持ち帰りください。m(._.)m
セットでも片方だけでもどっちでもOkです~。
カウンタ、見づらいよ!ということで、上に持ってまいりました。
次は……2000ですか。道のり長!
ゴロがおもしろいカウントでもいいかなぁ、と思います。
なんにせよお気軽に~。
SS「七月七日。」
「で、どれが織姫でどれが彦星なの?」
「あの三角形になる辺り、わかりますか?」
「あー……あれ!」
確か、夏の大三角形とか言ってたはず。可奈は遠い過去の記憶を探る。小学生の時に習ったはずだ。
星座版と空を見比べて、位置と名前を確認してみる。
こと座のベガとわし座のアルタイル。そうかそうか、あれが織姫と彦星か。
想に星を見たいから見かたを教えろ、と電話したのはもう夜の九時を回った頃だったか。
時計を見ると、もう十一時近い。
夢中で星を見ていると、時が過ぎるのが早い気がする。
こうやって、じっくり星空を見上げるのは、初めてかもしれない。
ただ、漠然と、星があって。月があって。
星座や天の川なんて、意識して見たことはなかった。
……見上げても解らなかったし。
「水原さん、そろそろ帰りましょう」
疲れたように、想が言う。
「えー!もうちょっと見ててもいいじゃん」
「その格好で帰るんでしょう?……危ないですよ、一応女性なんだから」
一応とは何だ、一応とは!
格好に気が付いてるんなら、何か感想を言えよ!
可奈は反射的に想の頭をはたいた。
星を見よう、なんて本文は本心で半分は建前。
七夕だからと浴衣を着てみたら、思いのほか上手く着付けが出来、折角だから誰かに見せようかなーと、思い立ち……
想に電話をかけたのに。
はいはい、どうせ、期待した私がバカでしたよー。
コロコロと音を立てて歩を進め、帰り道へと可奈は向かう。
「帰る」
「送ります」
掴まれた手が熱い。
いいよそんなの、と手を払おうとすると、想は首を振った。
「送ります。もう少し一緒に、星を見せてください」
真っ直ぐ見つめられてそんなこと言われたら。
断る言葉が見つからない。
黙って、そのまま歩き出す。
手は繋いだまま。
辺りの静けさに、二人分の足音だけが響く。
「水原さん、知ってますか?」
小さな声で、独り言のようにそっと、想が言う。
「七夕って、アジア圏の限られた国でしかお祝いしないんですけど……」
「…………」
返事をしないからか、言いづらいことだからか。
そこから先の言葉が、なかなか繋がらない。
ころん、ころんと、下駄の音ばかり耳に入ってくる。
繋いだ手は、熱い。
横は見ず、ひたすら足先を見る。
自分の顔を見せたくないし、どんな顔をしてるのか見る勇気も無い。
「……それで、お祝いが何なの?」
無言の時間が気まずくて、つい、訊ねた。
棘のある感じなのは、さっきまでの不機嫌のせいか、照れ隠しのせいか。
「……日本以外では、……恋人たちが一緒に過ごす日、……なんです!」
搾り出すように、恥ずかしそうに。
ちょっと震える、声。
びっくりして隣を見ると、真っ赤な顔をした想が、あさっての方向を見ていた。
「期待しちゃうじゃないですか……そんな、可愛い格好して来てくれるんだから! ……でも、時間も遅いし、危ないし、水原さんは星のことしか話さないし……」
外を見ながら、ぶつぶつと文句を言う姿が、なんだか可笑しい。
可奈は抑えきれずに、声を上げて笑い出した。
「……水原さん?」
訝しげにこちらを見られ、可奈はごめんごめんとあわてて手を振る。
なんだ。
なーんだ。
ちゃんと燈馬君は、気が付いてくれてたんだ。
「燈馬君」
潤んだ目を拭って、ようやく笑い止んで。
まだ跳ねる声で、呼ぶ。
「なんですか?」
「付き合ってくれて、ありがとう」
「……はい」
街灯が明るくて、もう、星はほとんど見えない。
明るく光っているものだけ、点々と。
足どりは、軽い。
「ねぇ、もうちょっと一緒にいようか」
「え?」
「あと一時間くらいしかないけど……まだ七日だよ」
特別な日、なんでしょ?と笑うと、想はまた耳まで真っ赤になった。
キリ番の申告もなかったのでついでにということで~。
ヘタレてて何だかなぁって感じですが、
こんなのでもOKっていう猛者がいましたらお持ち帰りください。m(._.)m
セットでも片方だけでもどっちでもOkです~。
カウンタ、見づらいよ!ということで、上に持ってまいりました。
次は……2000ですか。道のり長!
ゴロがおもしろいカウントでもいいかなぁ、と思います。
なんにせよお気軽に~。
SS「七月七日。」
「で、どれが織姫でどれが彦星なの?」
「あの三角形になる辺り、わかりますか?」
「あー……あれ!」
確か、夏の大三角形とか言ってたはず。可奈は遠い過去の記憶を探る。小学生の時に習ったはずだ。
星座版と空を見比べて、位置と名前を確認してみる。
こと座のベガとわし座のアルタイル。そうかそうか、あれが織姫と彦星か。
想に星を見たいから見かたを教えろ、と電話したのはもう夜の九時を回った頃だったか。
時計を見ると、もう十一時近い。
夢中で星を見ていると、時が過ぎるのが早い気がする。
こうやって、じっくり星空を見上げるのは、初めてかもしれない。
ただ、漠然と、星があって。月があって。
星座や天の川なんて、意識して見たことはなかった。
……見上げても解らなかったし。
「水原さん、そろそろ帰りましょう」
疲れたように、想が言う。
「えー!もうちょっと見ててもいいじゃん」
「その格好で帰るんでしょう?……危ないですよ、一応女性なんだから」
一応とは何だ、一応とは!
格好に気が付いてるんなら、何か感想を言えよ!
可奈は反射的に想の頭をはたいた。
星を見よう、なんて本文は本心で半分は建前。
七夕だからと浴衣を着てみたら、思いのほか上手く着付けが出来、折角だから誰かに見せようかなーと、思い立ち……
想に電話をかけたのに。
はいはい、どうせ、期待した私がバカでしたよー。
コロコロと音を立てて歩を進め、帰り道へと可奈は向かう。
「帰る」
「送ります」
掴まれた手が熱い。
いいよそんなの、と手を払おうとすると、想は首を振った。
「送ります。もう少し一緒に、星を見せてください」
真っ直ぐ見つめられてそんなこと言われたら。
断る言葉が見つからない。
黙って、そのまま歩き出す。
手は繋いだまま。
辺りの静けさに、二人分の足音だけが響く。
「水原さん、知ってますか?」
小さな声で、独り言のようにそっと、想が言う。
「七夕って、アジア圏の限られた国でしかお祝いしないんですけど……」
「…………」
返事をしないからか、言いづらいことだからか。
そこから先の言葉が、なかなか繋がらない。
ころん、ころんと、下駄の音ばかり耳に入ってくる。
繋いだ手は、熱い。
横は見ず、ひたすら足先を見る。
自分の顔を見せたくないし、どんな顔をしてるのか見る勇気も無い。
「……それで、お祝いが何なの?」
無言の時間が気まずくて、つい、訊ねた。
棘のある感じなのは、さっきまでの不機嫌のせいか、照れ隠しのせいか。
「……日本以外では、……恋人たちが一緒に過ごす日、……なんです!」
搾り出すように、恥ずかしそうに。
ちょっと震える、声。
びっくりして隣を見ると、真っ赤な顔をした想が、あさっての方向を見ていた。
「期待しちゃうじゃないですか……そんな、可愛い格好して来てくれるんだから! ……でも、時間も遅いし、危ないし、水原さんは星のことしか話さないし……」
外を見ながら、ぶつぶつと文句を言う姿が、なんだか可笑しい。
可奈は抑えきれずに、声を上げて笑い出した。
「……水原さん?」
訝しげにこちらを見られ、可奈はごめんごめんとあわてて手を振る。
なんだ。
なーんだ。
ちゃんと燈馬君は、気が付いてくれてたんだ。
「燈馬君」
潤んだ目を拭って、ようやく笑い止んで。
まだ跳ねる声で、呼ぶ。
「なんですか?」
「付き合ってくれて、ありがとう」
「……はい」
街灯が明るくて、もう、星はほとんど見えない。
明るく光っているものだけ、点々と。
足どりは、軽い。
「ねぇ、もうちょっと一緒にいようか」
「え?」
「あと一時間くらいしかないけど……まだ七日だよ」
特別な日、なんでしょ?と笑うと、想はまた耳まで真っ赤になった。
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