あいあい
前に拍手用に書いておいて、すっかり忘れていたので(爆
相合傘テーマで4種類書こうと思ってて残りはまだ手付かず……
いずれ機会があればやるかもです……
ものすごく時期はずれですがどうぞー↓
「あー、今日予報当たりか」
窓の外、ざーざーと降り続く雨を見て、ため息を一つ。
降るか降らないか微妙な空模様が続き、下校時刻ちょっと前から本降りに。
霧雨くらいならいいけれど、この量ではすぐに濡れ鼠だ。
「……傘持ってないんですか?」
一抹の不安が頭をよぎって、思わず訊いた想の問いに、
「持って来るか来るまいか、どっちか迷ったら楽な方を選ぶ!」
決まってんじゃん、とでも言う風に、可奈に胸を張って答えられた。
どうしてそんなに自信満々なんですか?
傘ないんですよね?
どうするんですか?
半目で見つめる想の内心の声が聞こえたかのように、にぃと、可奈は口角を上げた。
「どうせ燈馬君は傘持ってきてるんでしょ?家まで入れてってよ」
家まで、と遠慮もなしにちゃっかり言い切るところが可奈らしい。
……ですよねぇ。
水原さんの事ですから、そう言うと思ってました。
気づかず小さなため息が漏れる。
便利な道具扱いなんだよなぁ、と。
「はなからアテにしてますよね?」
想が言うと、
「バレた?」
と可奈が舌を出して笑う。
僕としては構いませんけど、水原さんはいいんですか?
それって、俗に言う相合傘というもので。
傘を広げた範囲内に二人で寄り添って、水原さんの家まで歩く、という事になるんですけど。
気付いてないのか可奈は普段通りの手際の良さで、机の中のものをひょいひょいと片付けて、想に手を差し伸べた。
「じゃ、帰ろ」
「はい。行きますか」
大きめの傘だから、そこまで濡れる心配は、ないだろうけれど。
はたして可奈は、その距離感にどういう反応を示すのか。
廊下を先に歩く、可奈の背を見て想像し、想は自然と頬が緩んでしまう。
「うわ、結構降ってるね。濡れたら風邪ひいちゃう」
昇降口で一足先に、下に降りた可奈が空を見上げる。
「燈馬君早く帰ろ。傘、傘!」
急かされて、傘立てから紺色の傘を引き出す。
ばっと開いたその瞬間。
可奈は急に気がついたのか。
手招きをする想を真っ赤な顔で見つめて。
固まった。
相合傘テーマで4種類書こうと思ってて残りはまだ手付かず……
いずれ機会があればやるかもです……
ものすごく時期はずれですがどうぞー↓
「あー、今日予報当たりか」
窓の外、ざーざーと降り続く雨を見て、ため息を一つ。
降るか降らないか微妙な空模様が続き、下校時刻ちょっと前から本降りに。
霧雨くらいならいいけれど、この量ではすぐに濡れ鼠だ。
「……傘持ってないんですか?」
一抹の不安が頭をよぎって、思わず訊いた想の問いに、
「持って来るか来るまいか、どっちか迷ったら楽な方を選ぶ!」
決まってんじゃん、とでも言う風に、可奈に胸を張って答えられた。
どうしてそんなに自信満々なんですか?
傘ないんですよね?
どうするんですか?
半目で見つめる想の内心の声が聞こえたかのように、にぃと、可奈は口角を上げた。
「どうせ燈馬君は傘持ってきてるんでしょ?家まで入れてってよ」
家まで、と遠慮もなしにちゃっかり言い切るところが可奈らしい。
……ですよねぇ。
水原さんの事ですから、そう言うと思ってました。
気づかず小さなため息が漏れる。
便利な道具扱いなんだよなぁ、と。
「はなからアテにしてますよね?」
想が言うと、
「バレた?」
と可奈が舌を出して笑う。
僕としては構いませんけど、水原さんはいいんですか?
それって、俗に言う相合傘というもので。
傘を広げた範囲内に二人で寄り添って、水原さんの家まで歩く、という事になるんですけど。
気付いてないのか可奈は普段通りの手際の良さで、机の中のものをひょいひょいと片付けて、想に手を差し伸べた。
「じゃ、帰ろ」
「はい。行きますか」
大きめの傘だから、そこまで濡れる心配は、ないだろうけれど。
はたして可奈は、その距離感にどういう反応を示すのか。
廊下を先に歩く、可奈の背を見て想像し、想は自然と頬が緩んでしまう。
「うわ、結構降ってるね。濡れたら風邪ひいちゃう」
昇降口で一足先に、下に降りた可奈が空を見上げる。
「燈馬君早く帰ろ。傘、傘!」
急かされて、傘立てから紺色の傘を引き出す。
ばっと開いたその瞬間。
可奈は急に気がついたのか。
手招きをする想を真っ赤な顔で見つめて。
固まった。
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